総合運動公園計画の問題点①

陸上競技場の話だったんじゃないの?

その通りです。いつの間にか巨大化し、しかも陸上競技場は後まわしとなってしまいました。

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つくば市に正式な陸上の大会ができるトラックがないので、石岡市の陸上競技場を借りたりしていることはこれまで教育関係者の間で問題視をされてきました。そういう意味で、陸上競技場の建設は「関係者の悲願」といった感もあります。記者イガラシも議員時代にこのことを何とかしたいと思い筑波大学に依頼をし、現在では大学の陸上競技場を貸してもらって一部実施ができています。

ところが、今回の計画について市長は当初「2020年の東京オリンピックに間に合わせ練習に使ってもらいたい」「2019年の茨城国体でも使いたい」「2019年のラグビーのワールドカップにも使ってもらいたい」といった趣旨を表明しています。そもそもの目的のはずだった市内の小中学生のためという話がいつの間にか世界的大型イベント向け(しかも次の開催はあったとしても数十年後)に巨大化しています。

実際に批判が大きくなる前だった1年前の平成26年4月に更新されたつくば市のホームページを見てみると「どうして今運動公園が必要なんですか?」という質問があります。その答えは「東京オリンピック・パラリンピックや茨城国体などの世界的・全国的なイベントが開催予定」で「世界や日本全国から施設の活用が見込まれると考えられます」といったキラキラした大きな言葉が並んでいます。「市民」という言葉も「こども」という言葉もひと言も出てこないんです。

では、今年5月に出た市報ではどうでしょうか。Q&Aコーナーに「どうして総合運動公園が必要なの?」とホームページと同じ質問があり、その答えは「子どもたちが感動し、夢を持ち、挑戦できる場の提供のためにも必要と考えます」とあります。批判を受けたからかどうかわかりませんが、オリンピックや国体なんて言葉は一つも出てきません。今でこそ市長は各小学校区で行われている総合運動公園についての懇談会(以後「懇談会」)などで「こどものため」「障害者スポーツを」「オリンピックのために作るわけではない」といった発言をしています。さて、どちらが本音?

いずれにせよ、市が決めた計画では、本来メインだったはずの小中学生のための陸上競技場は後まわしにして、いばらき国体のための体育館を優先するようです。住民投票の会の代表は「こどもたちの夢というなら、このデタラメな計画を一旦白紙にして、陸上競技場を早く作ることからじゃないか」と言っています。

各地の懇談会でも「優先順位は、こどもなのか、大規模イベントなのか」という質問に対して、市長は「どちらということでなく、大規模イベントができる施設ならこどもも使える」という苦しい答弁に終始しています。これだけの大型事業なのに、目的が不明確なまま拙速に進めてしまったことで、つじつま合わせの説明が続いている印象です。目的が定まっていないことが今回の混乱の大きな原因でしょう。

施設整備費用概算

施設名 概算(単位/億円)
スポーツ施設 総合体育館 84.94
陸上競技場 68.69
フットボール場 4.47
テニスコート 4.64
屋内プール 36.0
多目的グラウンド 2.11
スポーツコート 4.12
ランニングコース 0.42
ランニングステーション 0.78
サイクリングステーション 0.38
スケートパーク 0.70
スポーツ施設以外の施設 宿泊施設 3.88
駐車場 2.37
広場 1.92
キャンプ場 0.16
その他の公園施設 14.28
防災施設 3.99
公園基盤 5.12
小計 238.97