スポーツを盛り上げるためにつくばに必要なことは?

ここまで総合運動公園の問題点を書いてきましたが、記者イガラシはスポーツを盛り上げることに反対しているように思われる方もいらっしゃるかもしれません。小中高とサッカーに汗を流し中学時代は全国大会に行き、大学時代は少林寺拳法で鍛錬し全日本で2位にもなり、今も少年サッカーのコーチをしています。スポーツ・武道に本気で取り組んできた記者として、つくばのスポーツに必要と思えることを書いておきます。

スポーツには「観る・やる・支える」という3つの柱があります。プロチームの応援をするだけではスポーツの一部のみで、やっぱり自分が実際に行ってその魅力を感じ、感じたからこそ支える側にまわることにもつながっていくのです。

今回のような大型競技場では、「観る」ことはできても、普通に市民が「やる」ことを考えれば無駄に大きすぎますし、アクセスが悪すぎます。「やる」ためにはもっと小さな規模でいいから、各地域のアクセスしやすい場所に体を動かせる場所がある必要があります。障害者スポーツの推進ということを市長は表明していますが、障害を持つ人たちにとってはまず各地の施設をユニバーサルデザインにするほうがはるかに便利になるでしょう。

現状、つくば市内の体育施設はその多くが予約一杯で、例えばプロチームですら練習場を確保するのが困難な状況があったりしますし、市民の愛好者たちにとっても予約競争は激しいです。重厚長大な巨大施設を作るのではなく、小さくても使い勝手いい施設が各地にたくさんあるほうが、スポーツをやる市民にとってははるかにメリットが大きいのです。

既存の施設でも、さくら運動公園や高崎運動公園など、各所にちょっと手を入れれば十分に使えるようになる施設もたくさんあります。市は上郷高校の跡地も購入しましたが、こういった場所の活用もあるでしょうし、水守にできたウェルネスパークの拡充も可能でしょう。

そういう場所で、市内にあるプロスポーツチームの選手たちがこどもたちを教えに来たりする機会がどんどんと増えていけばと思っています。交流を通じて、競技の枠を超えて「つくばのプロチーム」として市民が一体となって応援し支えるようなチームが育っていくことが、真のスポーツの盛り上がりにつながっていくと考えています。そして、市にできることはそういったチームを積極的に支援していくことです。
 
今回の総合運動公園の計画について発言した、海外でも指導経験のあるスポーツ指導者の方の言葉が忘れられません。「施設にお金を掛けてスポーツを盛り上げようという発想は、いかにも日本的ですよね。海外では、施設よりも人を育てることにお金を掛けます。人がいなければ、ハコだけあっても盛り上がるわけないのをみんなわかっているんですよね」という言葉は、今回の計画で考えなくてはいけないことを象徴していると思います。
 
つくば市にとって今後大きな問題となるであろうこの計画、どうぞみなさまのご意見をお寄せください!

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